2004年07月26日

2004年版・ドラマ「人間の証明」

リメイクやカバーの氾濫に、
人間の創造力の限界が来ている時代=現代なのではないかと思わされます。
例えば、それまでにない音楽を作ろうにも、
ドレミファソラシドの膨大な組み合わせが何年もかかって徐々に減ってきて、
ネタ切れが起こってきているのではないかと疑っています。
新しいものが発明される度に、新しいものの範囲が狭くなり、
新しいものの誕生が減ってくるのは必然だと思います。
それでも新しいものは、以前までと変わらず、
いや、下手すれば以前以上に求められるとなれば、
現代は厳しい時代だとしか私には感じられません。
クリエイティブという言葉を聞く頻度に反比例して、
本当にクリエイティブなものは減退の一途を辿っている。
無い物ねだりの現状を打開する人材が、これから出てくるか否か。
リバイバルブームは、その答えを「否」にしか思えなくしてくるのです。

さて、今期のドラマでは、そんなリメイク物をチェックしています。
今新たなるクリエイティブなものがない以上、
昔のクリエイティブなものに、飢えた欲求の充足を求めるからです。
こうしてリバイバルブームが起こっているのでしょうか。
同じリメイクドラマ仲間である「白い巨塔」の柳の下の土壌を狙っているのか、
フジ木曜10時枠で放映されている2004年版「人間の証明」。
(公式BBSなどを見ると、「離婚弁護士」はなかったことにされている臭いですね(笑)
あの特殊な映りは、チラ見しただけで好感度マイナスでした。)

「菊亭八百善の人びと」で夏川結衣ファンになり、
彼女が出演するということで気になったのでした。
そのくせして第1回見忘れたけど・・・。

原作も未読、これまでの映像作品も未見の視点を持つ者として、
結構面白いドラマだと思っています。
ツッコミどころが山ほどあるのはよーーーくわかってます(笑)
だけど、私は物語を揚げ足取って楽しむタチではありません。
正直なところ、「キャプテン翼」を面白いと思えません。
「ミスター味っ子」を見てあちゃー…と思います。
しゃべり場のイタさをストレートにつまらないと思います。
面白みのない人間でごめんなさい。
そりゃあ、第3回を見て「とっとと逃げろよ!」と思いました。
「何時間鬼ごっこやってんだよ!」とも思いました。
ですが、そうしたところがメインではないじゃないですか。
目を瞑ろうじゃありませんか。

結構面白いと思った理由としては、まず役者陣。
滑舌は悪くとも、竹野内のあの渋さはなかなか映えて見えますし、
他の役者も演技の酷さにハラハラする必要がない面々。
1話を見逃していたことも影響してか、
ジョニーが池内だと気づいていなかったので、
後でウェブ上で知って笑わされたりもしましたが(笑)
下手なジャニタレや棒読みアイドルがいないだけで、既に及第点です。
そうした安心感に支えられた筋は、なかなか先が気になる。
光文社版の新書がたまたま中古で100円で売っていたので、
今日購入するにまで至りました。
これから、時間を見つけて読んでいきたいところです。

風の噂によると、結構不評かつ視聴率も低いようですが・・・。
人の評価と自分の評価が違うと、何だかうろたえます。
自分が持つ主観というフィルターに対する信頼が、
私にはほとんどないのかもしれません。
評論家なんて名乗っている人々の自信が、本気で羨ましいです。
…と、話がずれました。

それからこのドラマ、特に音楽が好きです。
今年好きだったドラマである「白い巨塔」も「菊亭八百善の人びと」も、
この「人間の証明」も、音楽によってかなり助けられているはずです。
ここで言っている音楽とは、OPやEDの曲だけではなく、
本編のバックで流れる劇中音楽も含んでのことです。
加古隆・大島ミチル・久石譲・本間勇輔・渡辺俊幸・坂本龍一等々、
好きな作曲家はいろいろいますが、そこに岩代太郎の名が加わりました。
顔が濃い、ということだけは知っていましたが(爆)、
こんなにいい曲を書く人だとは知りませんでした。
公式の予告映像で聴ける2曲(Intro以外の2曲)が、特に印象的で、
作品に漂う渋さを上手く演出していると思います。
金があったらサントラ購入決定。

あと、西条八十の詩がいいですね。
人間の証明:西条八十「母さん、僕のあの麦わら帽子」全文にて
全文を読みましたが、切なく胸に響くものがありました。
八十の詩集にまで手を出しそうな勢いです。
posted by しょぱん at 22:42| Comment(0) | TrackBack(1) | 作品感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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